受験準備、ママは暴走していませんか?

受験準備を始めると、大抵のお母様は、どんどんとその世界に「はまっていって」しまいます。 時には、普通の判断力を失っていってしまう・・・そういうお母様は、意外と多いのです。

小学校受験のお教室には、独特の空気、がありますね。そう思いませんか?受付の壁に貼られた私立小学校のポスターや案内、合格者の声などの掲示物・・・みな一様ににこやかなのに、どこか内心は見せてはならじ!と思っているような緊張した雰囲気のママ達・・・
最初は、楽しく準備を進められればいいな!と思っていたはずなのに、そんな圧迫されるような雰囲気に囲まれているうちに、どんどんと息苦しくなっていく気分に負けじと、必死になっていってしまう・・・
おとなりに座る親子達が醸し出す真剣な様子にも煽られ、時には、担当の先生の叱咤激励に大きく反応してしまい、どんどんと「こんなはずではなかった、かも・・・」とか「私は、ちょっとおかしな言動をしている、かな・・・」と自分でも認識できるような行動が増えていくようになったら?
しっかりと自分でブレーキを踏みましょう!
ここが正念場です。多くのママ達はここでブレーキが踏めず、また「ブレーキを踏みなさい!」とアドバイスをしてくれる人はいず、むしろ「もっとがんばりなさい!」「ママがもっとがんばりましょう!」などと急き立てられ・・・ずるずると泥沼に沈んでいくようにおかしくなっていくのです。

じつはね、自分達親子より、何となく優秀に見えている親子も、どこかスマートに映る親子も、本当は「同じような不安や悩み」を持っているものなのですよ。
ただ、小学校受験の準備、という特殊な世界の中では、「私は不安です」「私は、よくわかりません」という顔をしていることは、なぜか恥ずかしいし、そんな顔をしてしまうことは、最初から負けているような?!気分になる・・・そうではありませんか?

・ 名門校、有名校、伝統校、と呼ばれるような学校のご卒業生であるママ達も、卒業生であるが故のプレッシャーを抱えて、不安でいっぱいなのですよ。
・ すでに、上のお子様が私立校に在学している家庭のママ達は、第2子、第3子は、絶対に不合格では許されない、という強迫観念に常に苛まれています。
・ 初めて受験に向かわれる方は、右も左もわからない世界の中で、インターネットの掲示板や待ち時間の情報交換に疲れ、何を信じてよいのかわからない、と悩みます。

いかがですか?
だれもが、それぞれの悩みや不安を持って、受験準備に臨んでいるのです。決して、自分一人だけではありません。

小学校受験が、それをご存知ない方がいうような「つまらないもの」「わけのわからないもの」だとは言いません。幼い子どもの環境を整え、すばらしい時間を提供する、大きな価値のあるものです。
でも、だからと言って、その小学校受験の準備で、母親が精神的にまいってしまい、子どもに対して辛くあたってしまったり、子どもにまで悪影響を及ぼすものであって良いはずはない・・・・そうですね。

正しい受験準備をしていれば、決してお母様が正常な判断力を失うような煽られ方をすることはありませんし、もし、「もっと、もっと、がんばらなければ!」と煽られているとすれば、あらためて「なぜ、私達親子は煽られなければならないのか?」を、しっかりと考えてみなければなりません。
そこに、正当な理由があれば、やっぱり努力が足りないのかもしれませんが、煽られる理由がないと思える場合には、その叱咤激励には問題がある、ということでしょう。

受験準備に限らず、何事も「がんばること」は尊いことです。
でも、がんばる方向が間違っていると、それは徒労に終わってしまいますし、何より自分を不幸な状態に追い込んでしまいます。
ときどき立ち止まり、「今の自分」を客観的に見る・・・そういう姿勢は必要ですよ。親が疲れている時は、必ず幼い我が子も疲れているのです。

一生懸命に受験準備に取り組みながらも、どこかで冷静に、自分の行動や言動を感じていられること!そのために、子どもが寝た後は、一日の行動を振り返り「一人反省会」をしたり、「自分を誉める会」をして、無理をしてでも、ゆっくりとお茶を飲み、ほっと深呼吸をする時間を作ってください!
そして、ママ自身が「大丈夫!私は正常。私は普通。受験準備で暴走はしていない。おかしいところはないわ!」と笑顔で思えれば、大丈夫。もし、少しでも「むー、私、ちょっとおかしくなってるかな?」と思ったら、立ち止まりましょう。

始めた限りは、この道を行くしかない!などと思うのは間違っているのです。小学校受験の準備の道、方法は、決して一つではなく、あまたあるのですから・・・

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